三途の川おさかなのブログ

だらだらしている

白い家

昨日から今日にかけて、サクラブ、マーツィ、戸田君、春日さんなど高校友達数人で、遊びほうけていました。いつもは夜に温泉に行ってお開きなのですが、今回はその後に肝試しをしに、峠にある廃墟に向かいました。
周りに灯りは一切無く、車のライトを落とすと、月明かりが辺りの情景をうすらぼんやりと照らしていました。入り口の門に立ち入り禁止の掲示があり、奥に洋館の2階から屋根までのシルエットが伺えました。
懐中電灯で2階部分を照らすと、ほとんどの窓は目張りをされていましたが、1箇所だけ開け放たれていて、今にも幽霊がこちらに顔を出しそうです。すごい威圧感で、もう帰りたい。しかし、せっかく来たのです。ここは潔く突入します。みんなでミッションインポッシブルのテーマを口ずさみながら、門を突破しました。
もんじゃらもんじゃら草が生い茂った庭を抜け、洋館の入り口の前に来ました。入り口も目張りされていて、そこからは入れそうもありません。他に入れるところが無いか、周りを詮索してみると、すぐに入れそうなとこが見つかり、いよいよ洋館内部に突入しました。
皆が内部に入った直後のことです、マーツィの持っていた懐中電灯の明かりフワリと消えてしまいました。マーツィは当然、めちゃくちゃ動揺しましたが、懐中電灯が単なる接触不良が起きただけみたいで、ひねると明りは元に戻りました。しかし随分タイミングの良い接触不良だ。
直接部屋に踏み込むまではいかないようなところもあったものの、1階2階のほぼ全てを懐中電灯で照らし回りました。天井はいたる所これでもかといわんばかりに穴が開けられていて、押入れなど開くものは全て開け放たれていました。押入れが閉じていたら、わたしたちに開ける勇気はあったかな。
洋館を出ようとしたところで、おさかなは床に絵が落ちているのを見つけました。和服というかなんか布切れをまとった胴体が見えました。顔があるべきところは、血を滴らせた様なペンキの痕で隠れてしまっていました。誰かがその絵を見て顔が無いとか言うので、悪寒が走りました。
結局何事も無く、車の元に戻って来れましたが、サクラブ以外はみんなガクブル状態でしたので、雰囲気を明るくするために一同はファミレスで2時間程話し込んでからお別れしました。
おさかな、サクラブ、戸田君はマーツィの車で送ってもらうので、車内ではまだまだおしゃべりが続きます。もうみんな、修学旅行の夜の様な変なテンションになっていたので、戸田君が高校の頃の暴露話を始めました。ほろ苦いなんてレベルでは無くてとても痛い恋の話です。そうしたら、マーツィもその手の話を持ち出してくれました。話の途中で、車は戸田君の家に着いたのですが、おいおいそんな話が始まっちゃったら最後まで聞かないわけには行かないぞと。
4人が乗った車は行く先も無くなんとなく走ることになりました。マーツィの話が終わったら、おさかなまでもそんな話を持ち出しました。高校3年生はおさかな暗黒期でした。みんなのテンションは上がる一方でしょうがないので、コンビニに車を止めて、そのまま中で話を続けることになりました。
おさかなの話が終わったら、高校のときの他の友達の話や懐かしい話が出てきました。気づくとエロ本の話に夢中になっていました。な、なにをしゃべってるんだ。でも止まらない。今まで堅く閉ざしていたものを解き放つ様な感じ。
朝6時、ようやく勢いが衰えてきました。コンビニの店員がちょくちょく不審な目でこちらを伺っています。そこでいよいよ本当のお開きということになりました。車内の雰囲気は修学旅行の帰りのバスでした。