三途の川おさかなのブログ

だらだらしている

セミは何年も土の中に潜って、その後、念願の地上に出てぶんぶん飛び回り、鳴きまくるじゃないですか。でもせっかくの地上では、セミの泣き声うるせえとか、裏側が気持ち悪いとかさんざん非難されてるんですよね。2週間後には衰弱して、地上を這うように飛んで、人に蹴っとばされたり、猫に追い回されたりして、もがき苦しみながら死んでいくのです。なんだか救い用の無い一生ですね。

セミの一生でおいしいとこははじめの何年もの睡眠期間の方にこそあるものだと思います。何年もの間、夢の国を放浪してるんです。すてきなことです。
そして、目覚めのとき、地上に飛び出すと、夢と現実の差を思い知らされてしまいます。世界を悲観して、セミは嘆き続けるのです。だから地上に出て早死にするんですよ。…などと。