おおみそか。小旅行と洒落込んで、甲府市の温泉付きホテルで紅白など観て、だらだらのんびり過ごす。
2,3年前のおおみそか。嫁を連れて実家に帰った。TVで紅白とかだるい番組を流し、出前の寿司やら食べながら、けだるい年末年始の気分を味わうつもりだった。ところが実家の居間は、この家を離れない弟に占拠されており、ガンダムの対戦ゲームが延々と遊ばれていた。オンラインで対人戦をしているらしく、ときおり「っざけんな」「死ねよ」などの言葉を吐き捨てたり、舌打ちが混ぜられた。
母と嫁、自分の3人は、その様子を隣の部屋から遠巻きに眺めつつ、お葬式みたいな気分で、出前の寿司をもくもくと食べた。
最低な、おおみそかとなった。
今年のおおみそかは親を混じえつつ、TVを垂れ流しながら、のんびり和やかに過ごしたい。そんなささやかな願いから、ホテルの予約を取るに至ったのだった。
