学校をでて、陸橋を渡った先。路地に入ってすぐのとこに大穴の開いた空き地がある。その大穴を下りると、様々な方向に配管が伸びていて、なんとなくのノリで、道を選択すればどこかの出口に出られる。何度かやって、楽しんでいた。
でも今回は行き止まりみたいなとこにきた。なんか暑い。熱されている。これはゴミ焼却炉だ。思い返せば道の選択で、下りる方向ばかり選んでいたのが悪かった。上りを選ばなければ出口にたどり着けない。慌てて、配管を上に移動する。上の部分は入ったら出られない構造になっている。上れない。暑い。熱くなってきた。やばいやばい。どこか、横に抜け道はないのか。側面をばしばし押す。パカっと道が開けた。死にものぐるいでそこに顔を突っ込む。校舎内のゴミ箱が並ぶ部屋。そのゴミ箱の側面から顔を出した。体をねじねじして、なんとか脱出した。
ふとんで寝ている。ふとんが回転しだす怪奇現象に見舞われる。悪霊のしわざだ。回転の力と金縛りで身体が動かない。たすけて。声がでない。だめもとで、グーグルホームにお願いする。
「ねえグーグル、キャンセル」
頭の中で言っているだけで、声に出せていない。出せたところでこの回転はグーグルホームには止められない。
嫁に声をかけられて、ようやく目が覚めた。部屋がめちゃくちゃ乾燥していて、ノドがからっからだった。変な声を上げていて、おもしろかったらしい。ぼくは恐怖していた。
加湿器を点けてはいたが、昨日からぜんぜん効いてなくて、乾燥しっぱなしだった。お手入れをして、少しマシになった。
