三途の川おさかなのブログ

だらだらしている

やあにいさん1

八戸駅前…いや横。横にあるベンチにごろんと横になりましたおさかなは。仰向けになれば正面には星の夜空が広がるのです。いや、やっぱり広がらない。お店の前のベンチだったので、そこから飛び出た屋根によって半分星空を遮られてしまいましたのです。

ここはほんとに本州最北の青森なのかしらん。予想していたよりも寒くないのです。寝るのには丁度いい感じの気温なのでした。前回の野宿のときに比べたら、とてもよく眠れそうな気がするのです。ぐぅ…と。CDプレイヤーで音楽を聴きながら寝に入りました。そうしましたら、蚊のやろうに眠るのを阻まれてしまいましたのです。ちくしょうおんどりゃあ!!

(゜Д゜;)

幸いこのベンチから100メートル程直進したところにコンビニがあったので、虫除けスプレーなるものを初めてお買い求めになりました。そして100メートルのこのこと歩き、ベンチに寝転がりました。なんだか家の2階で寝ていて、下の階にのこのこと階段を降りてまた戻ってきたような感覚なのでした。

朝の3時、なにやらザワザワと笑い声やら聞こえてきますので目を覚ましますと、近くで布を被った異国の女性の方達がぺらぺーらとしゃべくっておりました。5、6人おったのでしょうか。きっとお水なお仕事を終えて、はぁーどっこい疲れたわーといった風情なのでしょう。

なんだか気温が下がってきまして、寒いのです。おさかなはごそごそとバッグの中から1枚上着を取り出して、重ね着しました。用意しといて良かったのです。ふたたび寝に入り、気が付いたときにはもう明るい空が広がっていました。

朝9:00ごろ恐山に一番近い駅、下北に到着。そこからはバスでの移動になるのです。もう後5分ほどでバスの出発時間でしたので、早速バスに乗り込みました。そいで、ふと財布の中身を調べたのですのよね。中には夏目さんが2人の他、小銭で800円くらい…。なんだか不安になってきましたのです。バス代払えるのかな…。行きはなんとかなるとして、帰りのお金が無くなっちゃったらどうしましょ。

(´Д`)

そんなことでおろおろしておりますとバスは出発してしまいました。どろろろろ。電工掲示板に表示された運賃が距離を重ねるごとに値上げっていきます…。ぅわぁ~やめてえ…これ以上上がらないで~

(;д;)

運賃表示の赤色がおさかなをより不安にさせます。途中で恐山の音声案内が流れ始めました。不安を紛らわすため、その声に耳を傾けましたのです。たんたんと恐山のエピソードが語られていく中で、演歌だかなんだかわからない唄がアカペラで聞こえてきたりもして、あやしさ満点なのです。恐山への期待が高まります。いつの間にか不安は消えて、どーにかなるさという気持ちになりました。結局、駅から恐山までの片道料金は650円。なんとかなるみたいですに。こんなに不安な気持ちにさせられたのも元はといえばIGR岩手銀河鉄道のせいなのです。あんちくちょうに夏目さん3人も明け渡していなければ~…。

さてと、ついに念願の恐山に到着したのです。硫黄の臭いがもんもんと立ち込めております。天気は曇りかと思いきや、ちょっと小雨が降ってまいりました。おっきな湖があったのですが、天気のせいで向こう側が見えず、まるで海のようなのでした。湖のほとりも海のようでして、風が強かったせいか、水が飛び出たり、引っ込んだりしているのです。湖の向こう側はそれこそ死後の世界に続いているような、ものすごい迫力に満ちていて、おさかな、もうこの場面だけでもかなり満足なのでした♪きてよかったなあ…。

入山料とあってどきりときたのですけれど、500円でした。ぎりぎり帰ることもできそうです。2つ門を抜けて、案内のとおり進むとなんというかガラクタをめちゃくちゃに積み重ねたような、ゴミのような…そういう形をした岩の山が一面に広がりました。ところどころに小石が積み重ねてあったり、プチ温泉が沸いていたり、風車が刺され、カラカラと淋しげな音を立てていたりしました。なんだかよくわらない…よくわからないけれど…好きなのです。恐山の景色はおさかなの波長にぴったりしっくりきまして、とてもうきうきしてきました。地蔵さんがたくさん並んでいるところがあったのですけれど、よくよく見てみると、倒れているお地蔵さんとか、首の無いお地蔵さんとか、気まづいお地蔵さんも結構いるのでした。ふと思い浮かんだ言葉は"無造作ヘアー"でした。

(´∀`)

無料の温泉が恐山の中にはあると聞いていたので、最後にそこに寄って帰ることにしました。浴槽は細長くって、頑張って詰めて6人入るかどうかという狭いものでした。でも1人できたおさかななので、特に困るようなこともなく、のほほんと温泉に浸からせていただきました。

12時近くになり、お空はいつの間に晴れ晴れとして、暑くなってきました。観光ツアーの団体さんなんかがぞろぞろぞろぞろと恐山内に入って、なんだかいやーな感じになってきましたのです。朝、人が少ない内に来て正解だったですわ。そいからここは曇りで風がある日に来た方が雰囲気をじっくり味わえるんじゃないかなあと思いました。晴れてきたお空の下の恐山はおさかなにはちょっともの足りないのでした。