三途の川おさかなのブログ

だらだらしている

キチガイ同乗

今日は渋谷BOXXにてスーパーベルズのライブがあるのです。春日総一さん、NIさんとおさかなの3人でお昼過ぎに現地に向けて電車に乗り込みました。

道中、電車乗り換えの為、駅に降りて、次の電車を待っておりますと、見るから聞くからにあやしい人が近くにいらっしゃいます。おさかな達と同年代、または少し下と思われる短髪、中肉中背の男が、1人、駅のホームをふらふらと歩き回りながら、恥かしげもなく歌っているのです。"世界に一つだけの花"を。そいで、ずっと歌っていると思ったら、不意にスマップがどーしたとか忍者ハットリ君があーしたとか先日の爆笑オンエアバトルがこーでとか、どうでもいいことをべらべらと喋りだしました。

「なんだこいつは」

やがて電車がやって来て、わたしたちも、その男も同じ車両に乗りました。車内に入り、電車が走り出しても彼のパフォーマンスは一向に衰える気配を見せません。

おさかなはもうこの男に興味深々なのです。こいつはキチガイなのか、はたまた芸をやっているとでもいうのか、そこがまず気になるのです。もし後者であるのならば、その度胸は鳥肌実ばりであると言えるのです。…いや、そこまではいかないかもしれないけれど、大した度胸ではあります。

面白がる人、完全に無視する人、困った顔をする人、理解出来ないと言った感じでしかめっ面をする人など、彼に対する乗客の反応が様々でこれがまた面白い。1人のキチガイを前にして、わたしたちは常人なのだという妙な一体感が車内を包んでいた様に思われます。

それにしても、べらべらべらべらいつまでそのお喋りは続くのか。そこで、おさかなは彼の側に歩みより、面白半分に

「静かにして下さい」

と声を掛けてみました。すると無理だとかなんだとか、あんまり覚えてないのですけれど、否定する様なことを言われてしまい、無様にのこのこと自分のポジションに戻りました。NIさんに「だめだ聞いてくれない」

と告げます。春日さんは見たくもないといった感じで乗車してからというもの窓側に目を向けたまんまです。

結局、その男は終点の駅に着くまでの間、およそ1時間、休み休みではありますけれど、ずっと喋っておりました。

もしも彼がわたしたちと同じく終点の駅で降りるのならば、おさかなは彼の素性を聞いてみようと思っていたのですけれど、電車のドアが開くと、彼は意外にも足早にその場を立ち去ってしまいました。やっぱり恥かしかったのでしょうか。彼の体は結構汗だくなのでした。

スーパーベルズのライブはちょっと変わった友達のとこに遊びに行くのような、そんな不思議な楽しさがありました。特撮とかのどっかーんっていうノリとは全く違うものなわけなのですけれど、また行きたいと思える素敵ライブでございました。